(重症度別の治療)
測定された血圧を基に、わが国ガイドラインの「血圧レベルの診断と分類」に従って高血圧診断と重症度分類が行われ、次いで「重症度別治療方針」に準じて患者の治療方針が決定されます。
この重症度別治療方針は高血圧治療の一応の目安とされ、各患者の合併症(糖尿病、高脂血血症、心臓病など)や危険因子の有無などによって変更されることがあります。 |
(我が国の高血圧ガイドライン)
重症度 |
治療方針 |
正常高値 |
食事や運動を中心とした生活習慣の改善指導を行い、血圧経過の観察を行う。通常、薬物治療は行わない。 |
軽症高血圧 |
脳、心臓、腎臓など明らかな合併症が認められない場合、先ず生活習慣の改善と食事療法を指導し、数か月経過観察し、血圧の改善がない場合には薬物治療を開始する。 |
中等症高血圧 |
1~2週間生活習慣の改善を行い、血圧降下が認められない場合には薬物療法を行う。 |
重症高血圧 |
かなりの合併症を伴うことが多く、生活習慣の改善と食事療法を厳格に実施し、同時に薬物療法を行う。 |
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(高血圧の治療)
高血圧治療の目的は、血圧を下げることそのものではなく、将来の心臓や血管の病気と、それらの結果としての虚血性心疾患や脳卒中を防ぐことです。
これまでに行われた様々な試験の結果、適切な降圧治療(高血圧の治療)は高血圧患者に多くの有益な効果をもたらすことが明らかになっていますので、高血圧だと診断されたら、「自覚症状がないから平気」などと思わずに、早期に治療を始めることをお勧めします。
また、既に糖尿病や脂質異常症、肥満など、心血管病の多くのリスクをもっている人は、治療を受ければより大きな効果が得ることが出来ます。
日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによると、具体的な治療は、血圧がどの程度高いのかと、高血圧以外の心血管病のリスクがどのくらいあるかによって3つに分けられ、それぞれ違ってきます。
例えば低リスク群は、生活習慣改善を治療の中心としますが、生活の改善を3か月続けても血圧が140/90mmHg未満に下がらない場合には、くすりによる治療が併せて行われるようになります。
中等リスク群も、まず生活習慣の改善から取り組みますが、低リスク群より早く、1か月後に140/90mmHg未満に下がらない場合には、降圧薬治療を合わせて行っていきます。
高リスク群と重症血圧患者は、高い血圧のまま放置すると危険なため、はじめから生活習慣の改善と薬物療法を同時に始めます。 |