このページは、がん患者を家族に持つ管理人が、がんの名医から教えていただいた事柄を中心に、名医の視点・患者の視点の双方を踏まえて作成しています。
「がんと診断されたけど、どの病院を選んだら良いのか分からない…」「名医に診てもらうにはどうしたら良いのか?」等のお悩みをお持ちの方の、いささかなりともお役に立つことが出来れば幸いです。
福島県の膀胱がん治療実績ランキングから何を見る?
福島県の膀胱がん治療実績上位病院は下記のとおりです。
<福島県の膀胱がん治療実績トップ3病院>
順位・都道府県 病院名 治療実績(うち手術有) |
第1位 福島県 福島県立医科大学附属病院 253件(126件) |
第2位 福島県 ときわ会常磐病院 241件(199件) |
第3位 福島県 竹田綜合病院 153件(136件) |
参考1 エリア 北海道・東北地方トップ3病院平均 184件(133件) |
参考2 全国 47都道府県トップ3病院平均 204件(147件) |
※治療実績の多い順にランキングを行っています。
福島県立医科大学附属病院が253件とトップで、ときわ会常磐病院がそれに続いています。
上位3病院の実績を見ると、エリア平均、全国平均実績と遜色のない数字となっています。
通常、膀胱癌の患者数は500床クラスの病院でも年間50~100例程度ですので、これを優に超える症例数であることは、他院からの紹介があることを意味しており、紹介が多いということは、他施設の先生方から信頼を頂いているということを示しています。
福島県には、この他にも治療実績が50を超える病院が10施設、このうち100を超える病院が6施設あることから、患者側にとっては選択出来る病院は一定数あると言えます。
WEBで簡単に福島県のがん診療連携拠点病院を調べることが出来ます。
「福島県内にも病院は沢山あるので、どの病院に行ったら良いか分からない」と言う方は、国立がん研究センターが運営しているサイト「がん情報サービス」で、福島県のがん診療連携拠点病院を調べてみるのも一つの手です。
「がん情報サービス」のホームページを開くと、「相談先・病院を探す」と言うボタンがありますので、それをクリックします。
次に「病名・対応状況で絞り込む」をクリックし、病名から「腎盂尿管がん・膀胱がん」を、地域から「福島県」を選択し、最後に「対応状況で絞り込む」から、希望する条件を入れて下さい。
ここでは「対応状況で絞り込む」の中から「手術」と言う条件で検索した結果をご案内します。
「腎盂尿管がん・膀胱がん」「福島県」「手術」で検索をした結果、福島県立医科大学附属病院や竹田綜合病院など6病院がヒットします。 下記にその6病院を掲載しますので、参照ください。
<福島県の膀胱がん病院検索> 「腎盂尿管がん・膀胱がん」「福島県」「手術」で検索をした結果 |
●福島県立医科大学附属病院 都道府県がん診療連携拠点病院 特定のがん種等についての診療を行う連携病院 がんゲノム医療連係病院 |
●竹田綜合病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●太田西ノ内病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●総合南東北病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●いわき市医療センター 地域がん診療連携拠点病院 |
●白河厚生総合病院 地域がん診療連携拠点病院 |
名医に教えていただいた病院・医者選びのポイント
管理人である私自身も家族が癌と診断された際の病院選びで悩みました。
その時に名医の先生に伺った「地方に住んでいる人の病院選び」「診療数が多い病院だと何が良いのか?」「名医に診てもらいたいと言えば希望は叶うのか?」等の質問に対する回答をまとめました。
より難易度の高い治療が必要な場合
病院選びの基準の一つに、通いやすさが挙げられますが、膀胱がんのより高度な医療や名医と言われる医師による診療を希望して、遠方(福島県外)の病院で治療を受ける方もいらっしゃいます。
中でも多いのが、膀胱摘除の必要があると言われたけれども、「どうしても膀胱を摘除したくない」と言ったケースです。
上記の悩みをお持ちの方は、大阪医科薬科大学で行っている「OMC方式化学療法」を参照下さい。下記のリンクよりご覧いただけます。
膀胱を摘出せずに膀胱がんの治癒を目指す「大阪医科薬科大学式膀胱温存療法」について
名医にたどり着くためのルートについて
「どうすれば名医と言われる先生に診てもらえるのか?」と思っていらっしゃる方も多いことと思いますので、名医に診てもらうための一般的な方法や断られるケース等についてまとめてみました。
また、名医ご本人に「どういうルートで先生のところに紹介が来ますか?」と言う質問にもお答えいただきました。詳細については、下記のリンクを参照ください。
病院のホームページのここを見る!
がんの名医の先生にお話を伺ったところ、自分が癌の治療をする病院を選ぶとすれば、次の3つの要素①症例数が多いこと ②経験豊富な医師がいる病院 ③治療の選択肢が多いこと(最新の医療、臓器温存療法、副作用の少ない治療など)を重視すると仰っていました。
下記に福島県の治療実績数の上位病院の治療方針(抜粋)、専門医の属性を掲載しておきますので、皆様も上記の3つの視点で病院のホームページをご覧になってみては如何でしょうか。
<病院のホームページより>
●福島県立医科大学附属病院 治療方針(抜粋) 当科では、泌尿器疾患全般に対応しています。具体的には、腎・副腎・尿管・膀胱・男性生殖器・後腹膜の腫瘍のほか、小児の尿路生殖器疾患、女性の尿失禁・骨盤臓器悦、腎移植、泌尿器救急疾患が挙げられます。外来診療では、その病院に詳しい医師が診察する専門外来制を敷いています。入院治療では、経験豊富なスタッフが結束し、お一人お一人に安心安全で高水準の医療をご提供いたします。 悪性腫瘍に対しては、手術や抗がん剤、放射線療法を駆使して根治を目指します。前立腺癌に対するロボット支援前立腺全摘除手術に力を入れ、取り組んでいます。また、患者さんの生活の質(QOL)を向上させるべく、腎移植、男性不妊症・女性の尿失禁/骨盤臓器悦・小児の尿路生殖器疾患に対する手術にも力を入れています。 他の医療機関の先生方との連携を大事にしたいと考えています。御紹介時、診断・治療法確定時、入院時、退院時などに先生方と密に連絡を取らせていただきます。また退院後には可能な限り御紹介元で加療していただけるように心がけています。 ※詳しくは福島県立医科大学附属病院の公式サイトでご確認ください。 主な専門医 小島祥敬 医師(教授) <専門分野> ロボット支援手術、腹腔鏡手術、下部尿路機能障害、泌尿器悪性腫瘍、小児泌尿器科、生殖内分泌学 |
<参考リンク>
最後に…信頼性の高いサイトから情報を収集することが大切
ネット上には癌に関する情報が無数にあり、その中にはがん患者にとって有益とは言えないものも多数含まれています。
言わずもがなですが、信頼できる情報源から情報を得ることがとても大切です。
各地方公共団体では、がんに関する情報を積極的に発信しており、福島県でも県のホームページに「福島県の健康づくり」と言うページを設けています。
がんに罹った場合の支援制度やがんの相談窓口等に関する情報が掲載されていますので、必要に応じて活用されると良いと思います。
また、国立がん研究センターが運営しているサイト「がん情報サービス」もありますので、そちらも併せて参照されてみては如何でしょうか。
がん情報サービス(国立がん研究センターが運営する公式サイト)
(了)