このページは、がん患者を家族に持つ管理人が、がんの名医から教えていただいた事柄を中心に、名医の視点・患者の視点の双方を踏まえて作成しています。
「がんと診断されたけど、どの病院を選んだら良いのか分からない…」「名医に診てもらうにはどうしたら良いのか?」等のお悩みをお持ちの方の、いささかなりともお役に立つことが出来れば幸いです。
宮城県の膀胱がん治療実績ランキングから何を見る?
宮城県の膀胱がん治療実績上位病院は下記のとおりです。
<宮城県の膀胱がん治療実績トップ3病院>
順位・都道府県 病院名 治療実績(うち手術有) |
第1位 宮城県 仙台医療センター 234件(138件) |
第2位 宮城県 大崎市民病院 190件(140件) |
第3位 宮城県 仙台病院 183件(113件) |
参考1 エリア 北海道・東北地方トップ3病院平均 184件(133件) |
参考2 全国 47都道府県トップ3病院平均 204件(147件) |
※治療実績の多い順にランキングを行っています。
宮城県の治療実績では仙台医療センターが234件とトップです。
上位3病院の平均実績を見ると、エリア平均を上回り、全国平均実績レベルとほぼ同じです。
通常、膀胱癌の患者数は500床クラスの病院でも年間50~100例程度ですので、これを超える症例数であることは、他院からの紹介があることを意味しており、紹介が多いということは、他施設の先生方から信頼を頂いているということを示しています。
宮城県には、この他にも治療実績が50を超える病院が多くあり、100を超える病院も9施設あります。患者側にとっては選択出来る病院は数多くあると言えます。
WEBで簡単に宮城県のがん診療連携拠点病院を調べることが出来ます。
「宮城県内にも病院は沢山あるので、どの病院に行ったら良いか分からない」と言う方は、国立がん研究センターが運営しているサイト「がん情報サービス」で、宮城県のがん診療連携拠点病院を調べてみるのも一つの手です。
「がん情報サービス」のホームページを開くと、「相談先・病院を探す」と言うボタンがありますので、それをクリックします。
次に「病名・対応状況で絞り込む」をクリックし、病名から「腎盂尿管がん・膀胱がん」を、地域から「宮城県」を選択し、最後に「対応状況で絞り込む」から、希望する条件を入れて下さい。
ここでは「対応状況で絞り込む」の中から「手術」と言う条件で検索した結果をご案内します。
「腎盂尿管がん・膀胱がん」「宮城県」「手術」で検索をした結果、東北労災病院や東北大学病院、宮城県立がんセンターなど8病院がヒットします。 下記にその8病院を掲載しますので、参照ください。
<宮城県の膀胱がん病院検索> 「腎盂尿管がん・膀胱がん」「宮城県」「手術」で検索をした結果 |
●東北労災病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●東北大学病院 都道府県がん診療連携拠点病院 がんゲノム医療中核拠点病院 |
●仙台医療センター 地域がん診療連携拠点病院 |
●東北医科薬科大学病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●石巻赤十字病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●宮城県立がんセンター 都道府県がん診療連携拠点病院 |
●大崎市民病院 地域がん診療連携拠点病院 |
●みやぎ県南中核病院 地域がん診療病院 |
名医に教えていただいた病院・医者選びのポイント
管理人である私自身も家族が癌と診断された際の病院選びで悩みました。
その時に名医の先生に伺った「地方に住んでいる人の病院選び」「診療数が多い病院だと何が良いのか?」「名医に診てもらいたいと言えば希望は叶うのか?」等の質問に対する回答をまとめました。
より難易度の高い治療が必要な場合
病院選びの基準の一つに、通いやすさが挙げられますが、膀胱がんのより高度な医療や名医と言われる医師による診療を希望して、遠方(宮城県外)の病院で治療を受ける方もいらっしゃいます。
中でも多いのが、膀胱摘除の必要があると言われたけれども、「どうしても膀胱を摘除したくない」と言ったケースです。
上記の悩みをお持ちの方は、大阪医科薬科大学で行っている「OMC方式化学療法」を参照下さい。下記のリンクよりご覧いただけます。
膀胱を摘出せずに膀胱がんの治癒を目指す「大阪医科薬科大学式膀胱温存療法」について
名医にたどり着くためのルートについて
「どうすれば名医と言われる先生に診てもらえるのか?」と思っていらっしゃる方も多いことと思いますので、名医に診てもらうための一般的な方法や断られるケース等についてまとめてみました。
また、名医ご本人に「どういうルートで先生のところに紹介が来ますか?」と言う質問にもお答えいただきました。詳細については、下記のリンクを参照ください。
病院のホームページのここを見る!
がんの名医の先生にお話を伺ったところ、自分が癌の治療をする病院を選ぶとすれば、次の3つの要素①症例数が多いこと ②経験豊富な医師がいる病院 ③治療の選択肢が多いこと(最新の医療、臓器温存療法、副作用の少ない治療など)を重視すると仰っていました。
下記に宮城県の治療実績数の上位病院の治療方針(抜粋)、専門医の属性を掲載しておきますので、皆様も上記の3つの視点で病院のホームページをご覧になってみては如何でしょうか。
<病院のホームページより>
●仙台医療センター 治療方針(抜粋) 泌尿器科では、超高齢者まで男女を問わず全ての年齢層を対象としております。腎臓・膀胱・尿道・前立腺・精巣・副腎のほとんどの病気、特に手術を必要とする病気を扱っており、非常に多岐にわたっています。当院は各科専門医が充実しており、多くの併存症をもつ高齢患者にも、より安全な医療が提供できる環境であると考えております。特に、正確な初期診断からの適切な治療が大切であり、初診患者さんの検査・診察は、丁寧に時間をかけて行うようにしております。泌尿器科疾患は、手術・抗癌剤・分子標的薬・免疫治療・放射線治療を最適に組み合わせ集学的に治療を行うことで、治療成績を向上させることが出来ると考えられております。当院においては、全て院内でマネージメントすることが可能で、最適な治療の選択を行える環境となっています。また、高齢者が多いことより、手術治療においては低侵襲であるロボット手術や腹腔鏡手術を積極的に行っています。 ※詳しくは仙台医療センターの公式サイトでご確認ください。 主な専門医 齋藤英郎 医師(低侵襲治療部長) <専門分野> 泌尿器科悪性腫瘍、ロボット手術、腹腔鏡手術 <専門医資格等> 日本泌尿器科学会専門医・指導医、泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本がん治療認定医 |
<参考リンク>
最後に…信頼性の高いサイトから情報を収集することが大切
ネット上には癌に関する情報が無数にあり、その中にはがん患者にとって有益とは言えないものも多数含まれています。
言わずもがなですが、信頼できる情報源から情報を得ることがとても大切です。
各地方公共団体では、がんに関する情報を積極的に発信しており、宮城県でも県のホームページに「宮城県のがん対策」と言うページを設けています。
がんに罹った場合の支援制度やがんの相談窓口等に関する情報が掲載されていますので、必要に応じて活用されると良いと思います。
また、国立がん研究センターが運営しているサイト「がん情報サービス」もありますので、そちらも併せて参照されてみては如何でしょうか。
がん情報サービス(国立がん研究センターが運営する公式サイト)
(了)