このページは、がん患者を家族に持つ管理人が、がんの名医から教えていただいた事柄を中心に、名医の視点・患者の視点の双方を踏まえて作成しています。
「がんと診断されたけど、どの病院を選んだら良いのか分からない…」｢名医に診てもらうにはどうしたら良いのか？｣等のお悩みをお持ちの方の、いささかなりともお役に立つことが出来れば幸いです。
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栃木県の膀胱がん治療実績ランキングから何を見る？
栃木県の膀胱がん治療実績上位病院は下記のとおりです。
＜栃木県の膀胱がん治療実績トップ3病院＞
| 順位・病院名 治療実績（うち手術有・無） |
| 第１位 自治医科大学附属病院 治療実績:245件（手術有:132件 無:113件） |
| 第２位 済生会宇都宮病院 治療実績:214件（手術有:178件 無:36件） |
| 第３位 獨協医科大学病院 治療実績:200件（手術有:159件 無:41件） |
| 参考１ 関東トップ3病院平均 治療実績:274件（手術有:187件 無:88件） |
| 参考２ 47都道府県トップ3病院平均 治療実績:204件（手術有:147件 無:57件） |
※治療実績の多い順にランキングを行っています。
栃木県では、自治医科大学附属病院がトップで、済生会宇都宮病院、獨協医科大学病院、栃木県立がんセンターと続きます。
上位3病院の平均実績は220件で、関東エリアの平均は下回りますが、全国平均実績を上回っており、症例数が100を超える病院が5病院、50を超える病院は11病院あります。
通常、膀胱癌の患者数は500床クラスの病院でも年間50～100例程度ですので、これを超える症例数であることは、他院からの紹介があることを意味しており、紹介が多いということは、他施設の先生方から信頼を頂いているということを示しています。
そうした意味で、栃木県は患者側にとって幾つかの病院から選択出来る状況にあると言えます。
※栃木県の４位以下の膀胱がん治療実績については、calooを参照ください。
ＷＥＢで簡単に栃木県のがん診療連携拠点病院を調べることが出来ます。
「栃木県内にも病院は沢山あるので、どの病院に行ったら良いか分からない」と言う方は、国立がん研究センターが運営しているサイト「がん情報サービス」で、栃木県のがん診療連携拠点病院を調べてみるのも一つの手です。
「がん情報サービス」のホームページを開くと、「相談先・病院を探す」と言うボタンがありますので、それをクリックします。
次に「病名・対応状況で絞り込む」をクリックし、病名から「腎盂尿管がん・膀胱がん」を、地域から「栃木県」を選択し、最後に「対応状況で絞り込む」から、希望する条件を入れて下さい。
ここでは「対応状況で絞り込む」の中から「手術」と言う条件で検索した結果をご案内します。
「腎盂尿管がん・膀胱がん｣｢栃木県｣｢手術」で検索をした結果、栃木県立がんセンターや栃木県済生会宇都宮病院など8病院が表示されます。 下記にその8病院を掲載しますので、参照ください。
| ＜栃木県の膀胱がん病院検索＞ 「腎盂尿管がん・膀胱がん｣｢栃木県｣｢手術」で検索した結果 |
| ●栃木県立がんセンター 都道府県がん診療連携拠点病院 がんゲノム医療連携病院 |
| ●栃木県済生会宇都宮病院 地域がん診療連携拠点病院 がんゲノム医療連携病院 |
| ●足利赤十字病院 地域がん診療連携拠点病院 |
| ●上都賀総合病院 地域がん診療病院 |
| ●芳賀赤十字病院 地域がん診療病院 |
| ●那須赤十字病院 地域がん診療連携拠点病院 |
| ●自治医科大学附属病院 地域がん診療連携拠点病院 地域の小児がん診療を行う連携病院 がんゲノム医療連携病院 |
| ●獨協医科大学病院 地域がん診療連携拠点病院 地域の小児がん診療を行う連携病院 がんゲノム医療連携病院 |
膀胱の摘除が必要と言われたが、膀胱を摘除したくないと言う方へ
病院選びの基準の一つに、通いやすさが挙げられますが、膀胱がんのより高度な医療や名医と言われる医師による診療を希望して、遠方（栃木県外）の病院で治療を受ける方もいらっしゃいます。
中でも多いのが、膀胱摘除の必要があると言われたけれども､｢どうしても膀胱を摘除したくない」と言ったケースです。こうしたケースでも、膀胱を摘除せずに治療を行える可能性があります。
大阪医科薬科大学で行われている膀胱温存療法は､｢抗癌剤動脈内投与＋血液透析（極めて高濃度の抗癌剤を膀胱周囲組織に限局的に投与することが可能）＋放射線照射を組み合わせた独自の集学的治療法」で、多くの患者さんを膀胱摘出することなく、また、通常の化学療法にみられる骨髄抑制や、消化管障害などの副作用を殆ど認めることなく、癌を完治させる画期的な治療法です。
詳しくは､｢大阪医大式膀胱温存療法（OMC-regimen)｣をご覧ください。
名医に教えていただいた病院・医者選びのポイント
管理人である私自身も家族が癌と診断された際の病院選びで悩みました。
その時に名医の先生に伺った「地方に住んでいる人の病院選び｣｢診療数が多い病院だと何が良いのか？」｢名医に診てもらいたいと言えば希望は叶うのか？｣等の質問に対する回答をまとめました。
名医にたどり着くためのルートについて
「どうすれば名医と言われる先生に診てもらえるのか？」と思っていらっしゃる方も多いことと思いますので、名医に診てもらうための一般的な方法や断られるケース等についてまとめてみました。
また、名医ご本人に「どういうルートで先生のところに紹介が来ますか？」と言う質問にもお答えいただきました。詳細については、下記のリンクを参照ください。
＜参考リンク＞
病院のホームページのここを見る！
がんの名医の先生にお話を伺ったところ、自分が癌の治療をする病院を選ぶとすれば、次の3つの要素①症例数が多いこと ②経験豊富な医師がいる病院 ③治療の選択肢が多いこと（最新の医療、臓器温存療法、副作用の少ない治療など）を重視すると仰っていました。
下記に栃木県の治療実績数の上位病院の治療方針（抜粋）、専門医の属性を掲載しておきますので、皆様も上記の3つの視点で病院のホームページをご覧になってみては如何でしょうか。
＜病院のホームページより＞
| ●自治医科大学附属病院 自治医科大学附属病院の膀胱がん診療の特徴（抜粋） 自治医科大学附属病院の泌尿器科では、前立腺癌、腎癌、膀胱癌に対するロボット支援前立腺全摘除術、腎部分切除術、膀胱全摘除術及び体腔内尿路変更術等を積極的に行っています。膀胱癌に対する免疫チェックポイント阻害薬、抗癌剤、分子標的薬などによる薬物療法も豊富な経験を有しています。 ※自治医科大学附属病院の公式サイトでご確認ください。 主な専門医 藤村哲也（教授） 経歴 平成7（1995）年3月 山梨大学医学部医学科卒 平成7（1995）年6月 東京大学医学部附属病院研修医 平成8（1996）年～多摩総合医療センター、武蔵野赤十字病院、同愛記念病院、国立国際医療研究センター歴任 平成20（2008）年 東京大学医学部附属病院 講師 平成22（2010）年1月 米国Henry Ford Hospital ロボット手術研修 平成26（2016）年 東京大学大学院 泌尿器外科学 准教授 平成30（2018）年1月 国立国際医療研究センター診療科長 平成30（2018）年4月 自治医科大学 腎泌尿器外科学講座 教授 専門・実績 ロボット支援下手術 腹腔鏡手術 尿失禁手術 【賞罰・その他】 2008年4月1日 International Journal of Urology, Review of the year 2009年4月22日 International Journal of Urology, Review of the year 2009年4月23日 日本泌尿器科学会 第69回 坂口賞 2013年7月16日 第14回 ホルモンと癌研究会最優秀演題賞（臨床） 2014年11月28日 第16回 日本内視鏡外科学会伊藤賞 2014年4月26日 29th Annual Congress of European Association of Urology Best Poster 特許 進行前立腺癌治療薬 (JP 2017-48130A) 所属学会 日本泌尿器科学会専門医・指導医 日本泌尿器内視鏡学会 日本内視鏡外科学会 腹腔鏡技術認定医 日本泌尿器内視鏡学会泌尿器ロボット支援手術プロクター 日本癌治療認定医機構認定 |
信頼性の高いサイトから情報を収集することが大切
ネット上には癌に関する情報が無数にあり、その中にはがん患者にとって有益とは言えないものも多数含まれています。
言わずもがなですが、信頼できる情報源から情報を得ることがとても大切です。
各地方公共団体では、がんに関する情報を積極的に発信しており、栃木県でも県のホームページに「栃木県のがん対策」と言うページを設けています。
がんに罹った場合の支援制度やがんの相談窓口等に関する情報が掲載されていますので、必要に応じて活用されると良いと思います。
また、国立がん研究センターが運営しているサイト「がん情報サービス」もありますので、そちらも併せて参照されてみては如何でしょうか。
がん情報サービス（国立がん研究センターが運営する公式サイト）
（了）
これ以上の治療は厳しいと言う方へ
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